前回はオートキャド(AutoCAD)を操作する際の画面色についてお話ししましたが、今回はスクロールバーの表示について考えてみたいと思います。

スクロールバーとは、表示しようとしている画面がウインドウよりも大きい場合に出てくる、画面移動操作用のバーです。

そのスクロールバーは必要か?という素朴な疑問から考えてみたいと思います。

■CADとワープロは違うから…

今あなたが開いているブラウザの右側にも、恐らくは表示されていると思います。

文章が長くて(汗)1ページでは表示しきれない為、右側のスクロールバーのツマミ部分をドラックして画面を切り替える訳です。

今はホイールマウスを回すだけで用は済んでしまいますが、まあそれはいいとして、スクロールバーとはそういう機能をもっている訳です。

もちろんというか一応というか、オートキャド(AutoCAD)にもスクロールバー機能は搭載されています。

初期設定では画面の下側と右側にさりげなく表示されてますから、ちょっと試しに使ってみましょうか。当たり前ですが、やり方は同じです。



やってみた感想はどうでしょう。表示させたい位置にズバリ一発でたどり着く為には、スクロールバーでは物足りないと思いませんでしたか?

私は物足りないというか、機能に不満を感じました。

まず横の位置をあわせ、次に縦の位置をあわせる。手順が二回になってしまうのが一番の原因でしょう。これではとてもじゃありませんが実用的とは言えません。

ワープロやブラウザは基本的に縦長なので、それほど不便な感じはしませんが、オートキャド(AutoCAD)は縦も横もきっちり使います。縦だけならばスクロールバーでも良いのですが、縦横ではイマイチ使いにくいですね。

そこで、オートキャド(AutoCAD)でもワープロと同様、ホイールマウスでの画面表示の切替をオススメします。もうこれしかない、というくらい便利な機能ですから。

まあ私が勧めるまでもなく、ごく当たり前に使っていることとは思いますが…。
もし今あなたが使っているマウスにホイールがないなら、絶対にホイールマウスに替えた方が良いです。

■少しの無駄でも省く

…ちょっと話がそれてしまいましたが、とにかく今の状況では、スクロールバーを使うことはまずないでしょう。

全く使わないものを常に表示させておくのは、どう考えてもスペースの無駄です。なので、思い切って消してしまいましょう。やり方は下記の通りです。

プルダウンメニューの「ツール」一番下に「オプション」という項目があるのでクリックすると、ダイアログボックスが出てきます。

「ファイル」とか「表示」とか、いくつかのタブに分かれている中から、「表示」タブを選択します。

「ウィンドウの要素」の項目にある「作図ウィンドウにスクロールバーを表示」がピックされているはずなので、このピックをはずす。

「 OK 」 ボタンを押して完了。

以上です。簡単ですね。

ただ、スクロールバーを消しただけで画面が突然広くなったりはしません。別にそのままでも気付かない、というくらいのレベルです。

ですが、やはり使わない機能は表示していない方が良いのです。しつこいかも知れませんが、判断の基準は「どちらが効率的か」です。

効果が小さいからといって、そのままにしておくのは良くないと思うんです。設定の手間も全然ないですからね。

ですから「こんな設定か…」とか考えないで、ひとつひとつきっちりと設定をしていきましょう。
こういう細かい設定の積み重ねで、最終的には作業環境がかなり違ってきますからね。