今回はオートキャド(AutoCAD)を使った通り芯番号の記入についてお話ししようと思います。

という訳で、まず最初に文字のサイズを考えてみましょう。

■文字のサイズ

図面で使用する文字のサイズは、基本的に最小2mm、通常は2.5mm~3mm程度です。

このくらいの大きさがないと印刷した際に読めませんし、あまり大きすぎても不格好ですから、この程度のサイズがちょうど良いんですね。

ただし例外として、目立たせたい文字や重要な文字などはやや大きめに記入をするのが一般的です。通り芯番号や図面のタイトルなどがそれに該当します。

という訳で、通り芯番号も通常よりも少し大きめに印刷をするのが正解です。具体的な数字としては4mm~5mm程度がちょうど良いと思います。

また、今回の場合は縦横比を0.7程度にしておくのが一番読みやすいと思います。

このあたりの話は、円のサイズを決める際にまるっきり同じ話をしましたので、覚えている方も多いのではないでしょうか。

■文字の基準点

次に文字の基準点ですが、通り芯番号というのは円の中に文字が記入されています。よって、文字の基準点は文字の中心で、その基準点が円の中心という状態が理想的です。

通り芯番号は1文字の数字だったり、英文字を組み合わせて2文字や3文字になったりと色々なパターンがあります。これは建物によって変わりますから仕方のない部分です。

ですが、文字数が変わる度に文字位置を調整するのは結構大変ですし、効率も良くないです。文字の基準点を円の中心にすると、文字数が変わっても円の中心を基準に文字巾が変わりますので、位置はそれほど変わらないですみます。

文字の基準点を円の中心とあわせるのは、そういった狙いがあるからなんです。

■フォント

フォントについては、わざわざTrueTypeフォントをつかう必要はありません。基本的には一般の文字と同じフォントでOKです。

具体的は話をすると、今回はSHXフォント:simplex.shx、ビッグフォント:bigfont.shxという設定でいきましょう。

文字スタイルはオートキャド(AutoCAD)の初期設定である「STANDARD」のままで構いません。

■文字の設定は色々ある

上記のような設定で文字を記入しましょう。…といっても、決めなければならない設定が多すぎて、なかなか進まないのではないでしょうか。

先程の私の説明では要点しかお話ししていませんから、「?」となってしまう方も多いでしょう。

文字に関しては、細かい設定がたくさんあって、さらっと説明しただけではなかなかうまくいかないんですね。かといって、じっくりと説明をしていくと1項目の中ではとうてい収まりません。

文字は寸法線と並び、図面の中でもっとも重要な要素ですから、覚えなければならないポイントは自然と多くなってしまうんですね。

でも重要な要素だけあって、それらの設定を覚えないで放っておく訳にはいきません。

という訳で、文字に関しては別の項目でじっくりとお話をしていこうと考えています。先にそちらを読んで頂いて、それからまた続きを進めて頂ければと思います。

文字に関しての説明を全て読んだ後は、冒頭に出てきた私の説明でもきっと意味が通じるようになるはずです。そうなればもう文字はマスターしたと言えるでしょう。