前回までで「寸法線と矢印」タブの設定が完了しました。先は長いですが、とりあえず第一段階はクリアしたことになります。

ありきたりな表現ではありますが、千里の道も一歩からです。今までのように一つずつ寸法の設定を覚えていけば、オートキャド(AutoCAD)は必ずマスターすることができます。

やり続けるか、諦めるか。オートキャド(AutoCAD)を覚えようとする道の半ばでは、選択肢はその二つしかありません。

もちろん一休みするという選択肢もある訳ですが、一休みはあくまでも一時的なものですので。

せっかくオートキャド(AutoCAD)を覚え始めたのですから、できるだけ最後まで覚えきった方が良いと思います。途中でやめてしまうと、今までかけた労力がもったいないですよ。

もちろん、今まで苦労した経験が無駄になることはありませんので、見切りをつけることも大切ではありますが…。

このあたりはなかなか判断が難しいところですね。

■寸法値の表示

「寸法値」タブでは、主に寸法値をどのように表現するかを設定します。寸法値は文字ですから、文字のサイズや色、配置方法などを細かく決められるということになります。

項目は大きく分けて3つです。まずは一番左上にある「寸法値の表示」について、細かく設定をみていきましょう。

●文字のスタイル
ここでは寸法値に使用する文字のスタイルを選択します。文字スタイルについては文字スタイル管理で説明していますので、省略をしますね。

寸法値に使用する文字スタイルと、通常の文字に使用する文字スタイルとは、管理可能であれば分けた方がいいかもしれません。私は分けています。

寸法値は基本的に数字のみですから、通常の文字よりも若干細長い文字でも読むことができます。

図面の種類によってはたくさんの寸法を記入することになりますので、できるだけ配置しやすく、なおかつ読めるような文字の高さと縦横比に設定をしてあげましょう。

なお、文字スタイル名の右側にある … ボタンをクリックすると、文字スタイル管理の画面を呼び出すことができます。新しい文字スタイルを作成したい場合は利用しましょう。

●文字の色
ここでは文字の色を設定します。

基本的に、文字の色は中線で印刷をしますので、それを考慮しながら、なおかつ画面上で見やすい色を選択するようにしましょう。

ちなみに私のお勧めは黄色ですが、使う色の好みの何年かやっていると少しずつ変わっていくんです。昔は緑を使っていましたが、今は黄色を好んで使っています。

もちろん所属している会社の指定する色にしなければいけないのですが、その色が作業しやすいかどうかはまた別の話なんですよね。無難なのは「BYLAYER」かも知れません。

●塗り潰し色
この色を設定すると、文字の背面にべったりと塗り潰しが入ります。イメージとしては、蛍光ペンでマーキングをしたような感じになる訳です。

ただし、ここで設定する色は、印刷の設定で少し濃淡度を薄めにしないと文字が見にくくなってしまいます。

これは、蛍光ペンでマーキングをするのと、普通のペンでマーキングをするのが全く違うのに似ています。普通のペンでマーキングをするとみにくいですよね?

使い道としては、修正して変更になった寸法にだけこうした色をつけるといった形になるでしょう。…とは言え、私はあまり使っていませんが。

●文字の高さ
ここでは寸法値の文字高さを設定します。単位はmmですので、2.5に設定しておけば間違いありません。

ただ、文字スタイルの設定で文字の高さを0以外にしている場合は、そちらの数値が優先されます。寸法設定的には、文字スタイルでは文字高さを0にしておくことをお勧めしたいです。

●分数の高さ尺度
これは特に気にしなくても良いでしょう。

●文字列の周囲に枠を描く
この項目にチェックが入っていると、作成された寸法値のまわりに四角形が記入されるようになります。

これも塗り潰しと一緒で、目立たせるという目的が一番にあります。これを設定するくらいなら、塗り潰しを利用した方がインパクトはあるでしょうね。

オートキャド(AutoCAD)の寸法設定で、寸法値の表示項目は以上で完了です。
次回は、寸法値の配置・寸法値の位置合わせを紹介したいと思います。