今回はフェンス選択についてお話ししたいと思います。
前回お話しした「最後に作図されたオブジェクトを選択」は今ひとつ使い道の見えてこない機能でした。でも今回お話しする「フェンス選択」は違います。
少々限定されたコマンドで使われることになりますが、かなり重宝する機能のはずです。
フェンス選択の概要は以前お話しした交差選択と似ています。というか、フェンス選択は交差選択の一種です。
交差選択のひとつに多角形の交差選択があります。これは読んだまま、交差選択に多角形を使う機能です。
一方フェンス選択は、多角形ではなく線分を使います。線分の折れ点はいくつでも構いません。つまり考え方としては「閉じなくてもよい多角形」という感じです。
まとめると、フェンス選択とは自由に引いた線分(数の制限はなし)に触れる全てのオブジェクトを選択してくれる機能、ということになります。
先ほど「限定されたコマンドで使われる」というお話しをしましたが、具体的にはトリム(TRIM)と延長(EXTEND)コマンドで重宝することになります。
■選択の方法
フェンス選択をしたい場合は、以下のような手順で行います。
コマンドラインに「オブジェクトを選択:」という表示がされた際に「F」+Enter(又は右クリック)を押すと、以下の表示に変わります。
フェンスの1点目:
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ここで画面上を右クリック(又は座標指定でも可)すると、次にこのような表示が出ます。
線分の端点を指定 または [元に戻す(U)]:
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ここでさらに画面上を右クリック(又は座標指定)すると、再びこのような表示となります。
線分の端点を指定 または [元に戻す(U)]:
↓
以降は繰り返しとなりますので、ここで線分の頂点を全て指定します。指定が終わったらEnter又は右クリックです。
作成した線分に触れているオブジェクトがこの時点で全て選択されます。
↓
そうするとまた「オブジェクトを選択:」の表示に戻ります。ここからさらに多角形窓選択をしても良いですし、他の選択方法を利用してもOKです。
↓
このオブジェクト選択は「オブジェクトを選択:」表示がされている状態でEnter又は右クリックをするまで続きます。