前回は操作の説明方法と、オートキャド(AutoCAD)のスクールが存在する理由についてお話ししました。
今回はその続きとして、独学で覚える場合のメリットやデメリットについて考えてみましょう。
■独学で覚えること
オートキャド(AutoCAD)に限った話ではありませんが、スクールが成り立つのは「先生を目の前にして教わった方が効率が良い」と考える人が多いからです。これは私も同じ意見です。
ただし、効率が良い分お金がかかります。
一方、本を読みながらの独学でも、もちろんオートキャド(AutoCAD)を覚えることは可能です。本を読むか人から説明されるかの違いがあるだけで、やることは同じですから。
ただ、全て自分で調べなければならない、という面倒な部分があります。そのあたりの面倒を引き受けてくれるのがスクールと言うことになります。
その分独学の場合、スクールに比べてお金がかからないという利点があります。が、どうしても直接教わるよりは時間がかかってしまいます。
乱暴な表現をさせて頂くと「お金をかけるか時間をかけるか」ということになるでしょう。本当に乱暴な表現ですが、間違いではないです。
どちらを選ぶかは本人の価値観の問題です。そして、選択は当然あなたが思う通りで良いのです。
私は本からの独学を選びましたが、時間的に間に合わずに結局は仕事をしながら覚える事になってしまいました。
仕事をしながら覚える…何となく聞こえは良いですね。でも実際にはそれほど良いものではありませんでした。それは「非常にハード」な経験でした。
仕事をしながら覚えるというよりも、失敗して冷や汗をかきながら覚える感じで、精神的に厳しいモノがありました。だからこそ早く覚えられた訳ですが、もう一度体験したいとは思いません。
私のような覚え方はあまりオススメ出来ませんから、今読んでいるあなたにはどうかオーソドックスな道を歩んで頂きたいと思っています。
本を頼りに覚えても、スクールに通って覚えても良いです。先程も言いましたが、手段が違うだけで、やることは同じですから。
■投資した分は回収する
手段も大事ではありますが、一番大事なのはオートキャド(AutoCAD)を覚えて何をするかということです。まず、その目標設定が肝心になってきます。
努力を継続させる為にも、具体的な目標を立てると良いです。漠然とした目標の為に頑張り続けられる程、人間の精神力は強くありませんから。
具体的な目標とは「3ヶ月後にはオートキャド(AutoCAD)を使った仕事をする」とか「とりあえず1週間で図面を1枚完成させる」とかいう種類の目標です。
目標には数字が入っていなければいけません。これはオートキャド(AutoCAD)だけではなく、何事にも言える共通法則です。
つまり「いつかオートキャド(AutoCAD)を覚えられるようにがんばる」というのは目標ではない、ということです。具体的ではない目標では存在意義がないのです。
オートキャド(AutoCAD)を覚えるというのは自己投資です。時間とお金をかけて新しいスキルを身につける訳ですから、何らかの投資をしていることになります。
「投資」ですから、当然「回収」も計画しなければなりません。ここで言う「回収」とは、一般的にはオートキャド(AutoCAD)を使った仕事に就き、収入を得る事を意味します。
余談ですが、私の知り合いには「CADは趣味だ」と断言する人がいます。だから給料はいくらでも良いのだ、と。
でもこういった意見は少数派でしょう。私は「趣味」とまでは言い切れません。というか、ある程度満足出来る収入があるからこそ言える言葉ではないかと思います。
話を戻し、まとめてみると以下のようになります。
・オートキャド(AutoCAD)を覚えるのは自己投資である
・その為に時間あるいはお金をかける必要がある
・お金をかける場合には、スクールが有効
・お金をかけずに独学でも可能だが、時間がかかる
・最終的には投資した以上の「回収」を目指す
・その為には、具体的な目標があると良い
こんなところでしょう。
今まで自分が知らなかった事を勉強するのは大変なことです。ですから、具体的な目標を道しるべとしながら勉強を続けていくことが重要です。
独学の大変さを痛感している私としては、独学で覚えようと思っている方の為に、このサイトが少しでも役に立てれば良いなと考えています。