前回はオートキャド(AutoCAD)を使った円の作成についてお話しをしましたが、その時に少し昔の話を思い出してしまいました。

ちょっと一休みということで、今回は昔話をしてしまおうかなと思います。あなたの勉強の足しになるかどうかは微妙なところかも知れませんが、ある意味失敗談ではあります。

もっと具体的な操作を早く覚えたい方には、さしあたってすぐに必要な話ではありませんから、どんどん次に進んでいきましょう。

他人の失敗を聞いて、それを自分の経験としたい方であれば、どうぞ最後までお付き合いくださいね。まあ今回はかなりシンプルな話ですが。

■オートキャド(AutoCAD)の第一歩は

私の専門分野は建築だということは、以前にチラっとお話ししたと思います。初耳の方には改めて。えーっと、今の私は建築専門の図面屋なんです。

でも、オートキャド(AutoCAD)の仕事を始めたときからずっと、建築の分野にいた訳ではありません。未経験者から始まり、色々な経験を積んできて今の私がいる訳ですが、スタートは建築ではありませんでした。

では何なのかというと、最初はオートキャド(AutoCAD)のなんでも屋みたいな仕事をしていました。一般的に言うとCADオペレーターでしょうか。

当時の私は好きでやっていましたから、その仕事が全然苦ではありませんでした。ですが、いま思い出すとなかなかハードな仕事だったなと思います。まだ若かったんだなと思ったりもします。

具体的な仕事内容としては、建築・設備・土木・機械・ガスなど、実に様々なジャンルの図面を作図したり修正したりしていました。…範囲が広すぎて全然具体的ではありませんね。(汗)

で、これも当時は普通だと思っていたのですが、これがまたいっつも急ぎの仕事だったりします。どれくらい急ぎだったのかというと、だいたい以下のような流れが多かったですね。

■金曜日の午後、事務所にて…

カチッカチッ…(何人かで仕事中。基本的に無言が多い)
私:「今週末は休めそうですか?」…カチッ(仕事しながら)
A:「うーん、今のところ大丈夫だね」…カチッ(仕事続ける)
私:「土曜日休みは久しぶりですよ」…(以下クリック音省略)
A:「そうだね。最近2連休ないよね」
B:「俺、先週1連休できたよ!」
私・A:「ああ、いいですね(←特にツッコミなし)」
B:「たまには休まないと、だよね」
私・A:「ホント、そうですよ」
(30分後)
プルルルルルル…プルルルルルル…(電話がかかってくる)
私・A・B:(ビクッ)
A:「はい、○○でございます」 ←○○は会社名
A:「はい、…ええ…(略)…分かりました。では失礼します」
A:「ふーっ」
私・B:「どこですか?」
A:「うーん、●●●。今から打合せに行ってくるから、帰らないで待っててね。とりあえず打合せが終わったらすぐに電話するから」
私・B:「うぃっす」
(3時間後)
プルルルルルル…プルルルルルル…(再び電話がかかってくる)
私:「はい、○○でございます。ああ、お疲れ様です。打合せはどうでしたか?」
A:「いやー、まいった。図面の修正、月曜日の午前中に欲しいってさ。今から帰るから、すぐに打ち合わせしよう」
私:「けっこうボリュームあるんですか?」
A:「あるね。こりゃ日曜日も危ないなあ」
私:「了解です。じゃ、待ってます」
私:「はぁ…」
B:「やっぱりダメ?」
私:「ダメですね。日曜日も出勤ですよ」 ←多分、とか曖昧なことは言わない
B:「そっか。じゃあ今週は0連休か…」
私:「そうですね(←特にツッコミなし)」
B:「じゃあ今日くらいは早めに帰るか。打ち合わせが終わったら、さっと終わりにしよう」 →現在夕方6時ですが…
私:「そうしますか」

…非常に長くなってしまいました。会話調にすると、無駄な行がどんどん増えてしまう事が判明しました。うーん、ひとつ勉強になりましたね。

でも、なんとなくでも「急ぎの仕事」の雰囲気は伝わったでしょうか。

常にという訳ではありませんでしたが、結構なペースで土日出勤がありました。しかも突然そういう事態になるので、週末の予定など組むことが出来ない時期もありました。

そこで会社は、対策として外注の図面屋さんを確保することになるんです。仕事量がキャパシティを超えたときは、外注さんにお願いするしか手はなくなりますから。

今回私がお話ししたかったのは、そんな外注さんの一人についてだったのですが、前置きが長くなりすぎてしまいました。(汗)

シンプルな話です。とか言いながら、この話は次回に続くことにします。どうも会話調でやると文章が長くて困りますね。