オートキャド(AutoCAD)で作図した図面のデータを効率よく、そして間違いなく保存するにはどうすれば良いのでしょうか。
今回はオートキャド(AutoCAD)のデータ管理方法について、少し考えてみたいと思います。
■フォルダの分け方
まずはフォルダですが、自分が作図で関わった物件はそれぞれの物件ごとにフォルダを作成し、その中にデータを入れることをお勧めします。
こうしたデータの整理は基本中の基本です。また、可能であればそのフォルダに日付を入れたいところです。
日付はあまり細かい必要はなくて「何年の何月」くらいで問題ないでしょう。要は、どのくらいの時期に作図したのかが分かればいいんです。
フォルダ名は基本的に名前順にソートが出来ますから、半角の数字でフォルダ名の頭に年月を入れておけば、やった順番でフォルダを並べることが出来ます。
時系列できちんとデータを保存しておくと、スムーズにデータを探し出すことが出来ます。そこまでして初めて、保存したデータに価値が出てくることになります。
せっかくオートキャド(AutoCAD)で作図をするのならば、そこまでやらないと有効に活用しているとは言えません。
というか、中途半端にCADデータ化して、結局はそのままにするのであれば、それは無駄以外の何物でもないでしょう。
効率よく運用する為にデータ化する訳ですから、最後まできちんとやりたいところです。
運用の話までしてしまいましたが、おそらく「そこまではちょっと…」と思った方も多いのではないでしょうか。作図をしてデータを納品すればそれでお終いだから、と思うのはごく自然なことです。
ですが、データの保存は個人のレベルでもしていることですし、しなければならないことでもあります。
今までオートキャド(AutoCAD)で作図してきた図面のデータというのは、紛れもなくあなたの財産と言えるはずです。
「財産」であるデータですからは、やはり欲しいときにすぐ取り出せるような形で保管しておくことが重要ではないでしょうか。
■ファイル名の分け方
次にファイル名ですが、基本的に文字数の制限はないと考えて良いと思います。とりあえず、分かりやすい名前をしっかりとつけることが出来る訳です。
実際は半角255文字以内という文字制限があったりしますが、その制限の前にまず実用的な限界が来るはずです。半角255文字≒全角127文字…そんなに長いファイル名をつけられても困りますから。
では、実際にはどんなファイル名をつければいいのかというと、まずは大分類として物件名をつけるのがオススメです。
フォルダに物件名をつけましたが、名前の重複を避ける為にもファイル名に物件名をつける方が良いでしょう。
何を言いたいのかというと、「1階平面図.dwg」というデータがそれぞれの物件ごとにあっても困る、ということです。
ファイル名が重複してしまうと、どんな図面かを判断する手段としてはフォルダ名を参考にするしかありません。そうなるとフォルダが変わってしまうだけでもう分からなくなります。
それでは困るので、仮に今までの図面全てを同じフォルダに入れても、どんな図面か判断が出来るようにしておくという方法をとる訳です。
実際には大した話ではありませんが、簡単に出来て分かりやすいというのがプロのやり方ですから。
そうすると、例えば「1階」というキーワードでファイル検索をかけた場合でも、一目で物件名が分かるようになります。
■ドライブについて
あなたが今使っているパソコンのハードディスクには、ドライブがいくつあるでしょうか。一般的にはCドライブとDドライブの2つだと思っていますが如何でしょうか。
CドライブはOSやアプリケーションをインストールするドライブで、Dドライブはデータなどを保存するドライブ、という区分が一般的だと思います。
この考え方を生かして、オートキャド(AutoCAD)のデータはDドライブに保存することをオススメします。データを保存するドライブと、ソフトがインストールされているドライブは、切り離して考えるべきですから。
そすれば、仮にOSをインストールし直した場合でも、すぐにオートキャド(AutoCAD)のデータを開くことができます。これは地味ですが非常に重要なポイントです。ぜひドライブを一度確認してみてくださいね。
もしドライブがひとつしかない場合は、OSをインストールし直してパーティションを設けるか、上記のソフトでパーティションを設けるか、そのままCドライブにオートキャド(AutoCAD)のデータを保存するかの選択肢があります。
実際の話としては、Cドライブにデータを保存している人も多いですし、さしあたっては大きな問題にはなりません。
ただ、何らかの理由でパソコンが立ち上がらなくなった場合、CドライブにインストールしているOSを再インストールする可能性が高いです。
そうすると、同じCドライブにあるオートキャド(AutoCAD)の出田は全て消えてしまう可能性が高いです。
その場合は、絶対に定期的なバックアップをすることをオススメします。データ管理に関しては、用心深いくらいがちょうど良いと私は考えています。
こんなところで大胆になっても意味がありませんからね。