今回はショートカットキーの具体的な設定方法について説明します。こちらも短縮コマンドと同様、拍子抜けするほど簡単なので、是非ここで覚えてしまいましょう。
まず、オートキャド(AutoCAD)が立ち上がっている状態で、何でも構わないのでアイコンの上で右クリックをします。するとメニューがべろっと出てきますから、その中で一番下の「カスタマイズ」をクリックします。
プルダウンメニュー「ツール」の下から2番目「カスタマイズ」の中の「キーボード」をクリックでもOKです。画面上にアイコンが表示されていない場合は、こちらの方法ではじめましょう。
カスタマイズのダイアログボックスが出てきますので、基本的にはそこで設定をしていくことになります。
ただ、オートキャド(AutoCAD)のバージョンによって多少違いは出てきます。ツールパレットタブがオートキャド(AutoCAD)2000i以前では存在しないとか、バージョンアップによる機能の追加とかですね。
でも基本部分は変わりませんので、ここではオートキャド(AutoCAD)LT2005をモデルにして(私が今現在LT2005を使用している為)話を進めていきます。
もし「全然違ってさっぱり分からない」と感じたらメールを頂けるとうれしいです。
■ダイアログBOXを呼び出す
ショートカットキーの設定は、カスタマイズのダイアログボックス内の「キーボード」のタブ上で行います。
ちなみにダイアログ(対話)ボックスとは、コマンドライン(画面下部の「コマンド:」と表示されている画面です)では処理しきれない各種設定を行う為に、別途出てくるウインドウのことです。これからちょくちょくお世話になると思います。
キーボードタブ内の画面を見ると、分類・コマンド・メニューグループ・現在のキー・新しいショートカットキーを…の5項目に分かれています。これからそれぞれの役目を、順を追って説明していきますね。
■ダイアログBOX内の項目
・分類
ショートカットを割り当てるのはどのコマンドかをまずは指定する訳ですが、ここではそのコマンドがどのグループにあるのかを指定します。
プルダウンメニューの中にあるコマンドならば、どのグループに目的のコマンドがあるのか。アイコンを割り当てるのならば、どのツールバーの中に目的のコマンドがあるのか。これを指定します。
ここで、Ctrl + Z に「上書き保存」コマンドを割り当てたい場合を例にしてみましょう。上書き保存はプルダウンメニュー「ファイル」の中にあるコマンドですから、分類は「ファイル(F)メニュー」ということになります。
アイコンで考えた場合、上書き保存は「標準」ツールバーに入っていますから、分類は「標準ツールバー」になります。
今回の例ではどちらを選んでもOKですが、アイコンをオリジナルで作成した場合など、プルダウンメニューには目的のコマンドが存在しない場合もありますので注意してくださいね。
・コマンド
ここには上記の分類で選んだグループに含まれるコマンドが、全て表示されます。分類をどんどん切り替えていくと、それにあわせてこの中もどんどん切り替わっていくのが分かると思います。
この中から、どのコマンドをショートカットに割り当てるのかを具体的に選んであげましょう。
今回の例ではプルダウンメニューなら「上書き保存(S)」を、アイコンならば「上書き保存」を選択します。プルダウンメニュー内のコマンドには必ずアルファベットが割り当てられている為(S)という文字が出てきますが、どちらも同じ機能です。
・メニューグループ
ここには現在使用しているメニューファイルの名前が入ります。特に設定していなければACLTまたはACADになっているはずです。
他のアプリケーションなどをインストールしている、またはオリジナルのメニューファイルを作成している場合は、ここが複数になります。どちらのメニューにあるコマンドかをここで選ぶことになります。
・現在のキー
選んだコマンドが、現在どのキーに割り当てられているのかを表示します。上書き保存は初期の設定でどのキーにも割り当てられていないので、今回の場合は空欄になります。
上記のサンプル画面のように、新規作図を選んだ場合は初期設定のCtrl + N と表示されます。
・新しいショートカットキーを押してください
この項目が一番重要です。なので、なんでここだけ文章になっているの?とか、細かいことは気にしないでおきましょう。「新しいショートカット」とかでOKな気がしますけど、まあいいか…。
選んだコマンドをどのショートカットに割り当てたいのか、実際にここで入力をします。今回の場合はCtrl + Z に割り当てたいので、実際に Ctrl + Z と入力しましょう。
すると、その下にある 「 現在の割り当て先: 」 という欄には 「 元に戻す/編集(E)メニュー 」 と表示されるはずです。これは、Ctrl + Z に今現在割り当てられているコマンドです。
初期設定では UNDO コマンドが Ctrl + Z に割り当てられている為、このように表示されますので、変更しても良いかをちょっとだけ考えてから、右側にある 「 割り当て 」 ボタンを押しましょう。
これでショートカットの設定変更が完了です。簡単ですよね?後はショートカットの数だけこれを繰り返すだけです。
何度も繰り返しますがオートキャド(AutoCAD)の初期設定はあまりパッとしないので、使いやすいように変えてあげた方が良いのではないかと思います。