今回からしばらくは、オートキャド(AutoCAD)の文字を入力することについて、色々とお話しをしていこうと思います。
図面を作図するにあたって、文字というのは寸法と並んで最も重要な要素と言えるでしょう。
図面の中にあって、線や円だけではどうしても説明できな部分は、思っている以上にたくさんあるんですね。
それらの要素は全て、文字や寸法で説明をしていくことになります。その役目を考えるだけで、文字の重要性が分かると思います。
文字の世界(?)は非常に奥が深いです。単純に設定が多すぎるという意見もありますが、必要と思われる機能だけをピックアップしていっても、かなりの量になります。
それを今回一通り説明していきますが、かなり長くなりそうですので、ぜひ腰を据えて取り組んでみることをオススメします。
文字関連の知識は、オートキャド(AutoCAD)を覚えるにあたって避けては通れない部分ですから、この際実際にやりながらじっくりと読んで、しっかりマスターしてしまいましょう。
…という訳で、まずは最初のステップとして、画面上に文字を記入するコマンドから説明しますね。
■TEXT(文字記入)
画面上に文字を記入するコマンドです。文字の設定について色々と考える前に、このコマンドよって文字を記入しなければ、全然話が始まってきません。
そういう意味では、文字関連で最も重要なコマンドと言えるでしょう。コマンドの流れはこんな感じになります。
①コマンドの開始
コマンド待ちの状態で、TE+Enter又は右クリックでコマンド開始です。
↓
②文字の始点を指定
そうすると以下のような表示が出ます。
現在の文字スタイル: “Standard” 文字の高さ: 0.2000
文字列の始点を指定 または [位置合わせオプション(J)/文字スタイル変更(S)]:
表示によると(初期値ではですが)現在の文字スタイル名が「standard」で、文字の高さが0.2mmに設定されています。
スタイルはまだ置いておくとして、文字の高さが0.2mmでは困るのですが、すぐに変更が出来るのでとりあえずこのままにしておきましょう。
ここではまず、文字列の始点がどこかを指定してあげます。位置の調整は後でするので、とりあえず任意の点を画面上でクリックです。
↓
③高さの指定
次に以下のような表示が出ます。
高さを指定 <0.2000>:
ここで改めて高さの設定が出来るので、設定したい数字をここで入力してEnterを押します。今回の場合は250ですね。
画面をクリックすることによって高さを決めることも出来ますが、あまり意味はないと思います。やはり文字の高さに関しては、きちんとした数字で設定した方が良いでしょう。
↓
④角度の指定
次に以下のような表示が出ます。
文字列の角度を指定 <0>:
ここでは文字列の角度を設定出来ますが、今回の場合は0度で良いのでそのままEnterか右クリックをします。
↓
⑤文字の入力
次に以下のような表示が出ます。
文字列を入力:
ここでようやく文字を入力します。今回の場合は通り芯番号なので、X1と入力してEnterを押します。
↓
⑥以下繰り返し
そうすると画面上にX1と表示され、引き続き文字列を入力する状態になります。
他にも文字を入力したい場合はそのまま入力しても良いのですが、今回の場合はもう終わりにしますので、そのままEnterを押すかEscキーを押してコマンドを終了させます。
とりあえず文字の記入コマンドは以上で完了です。次回は文字の見栄えを左右する、文字スタイルについてお話しします。