前回は文字スタイル管理についてお話ししましたので、今回はスタイルを設定する為の重要な要素であるフォントについてお話ししたいと思います。

ワープロや表計算ソフトなどを使ったことがある方なら、文章の見栄えを良くする為にフォントを変えてみたことがあるのではないでしょうか。

Windowsにはたくさんのフォントが初期設定で入っていますから、書類の用途にあわせて様々なフォントを使い分けることが出来ます。

そのあたりの話はオートキャド(AutoCAD)も同様で、様々なフォントの中から、用途に応じて適切なフォントを選ぶことが出来ます。

フォントの考え方に関しては、オートキャド(AutoCAD)もワープロも変わらない、ということですね。

■オートキャド(AutoCAD)のフォント

では、フォントに関しては何もかもワープロと同じなのかというと、そういう訳でもありません。やはりオートキャド(AutoCAD)はオートキャド(AutoCAD)で特殊なフォントの使い方があるんです。

まず、ワープロなどと異なるのは、元々が英語の製品であり、初期設定のままでは日本語が表示されないということです。

従って、文字スタイル管理によってフォントを変更する作業は絶対に必要なんです。

その為に色々な設定が出来るようになっている訳ですが…それにしても、初期設定で日本語が表示されないというのはひどい話です。

また、もう一点決定的に違う点は、オートキャド(AutoCAD)特有のフォントを使っていることです。

特有のフォントとは、オートキャド(AutoCAD)の線分コマンドで書いたような文字のことを指します。

ワープロと同じようなフォントも使うことが出来ますが、図面を描くだけならば、恐らくはオートキャド(AutoCAD)特有のフォントを使うことが多いはずです。

ワープロのようなフォントを使うのか、オートキャド(AutoCAD)のオリジナルフォントを使うのかで、図面の見栄えと作図時の操作性が大きく変わってきます。

作図者であるあなたは、それぞれの特徴をつかみつつ、様々な状況の中で両方のフォントを使い分けていく必要がある訳です。

そしてその為には、どちらのフォントについても、もう少し詳しく特徴を知ることが重要になってきます。

という訳で、次回からはフォントの特徴について、メリットとデメリットを挙げながらお話ししていこうと思います。