今回はオートキャド(AutoCAD)の寸法設定で、寸法値の配置設定について説明しますね。
文字のサイズや色は前回の説明で設定していますので、あとはどうやって配置するかという設定です。

オートキャド(AutoCAD)に限らず、文字は向きによって読みやすさが結構変わりますので、できるだけ配置と位置には気を遣った方が良いでしょう。

■寸法値の配置

「寸法値」タブの左下には「寸法値の配置」という項目があります。ここでは寸法線にたいして寸法値をどのように配置するのかを設定します。

とは言え、一般的な寸法値の配置パターンはそれほどバリエーションが豊富ではありませんので、選択肢としてはあまり多くはありません。

まずは細かい項目をひとつずつみていきましょう。

●垂直方向
寸法線にたいして垂直な方向の位置を設定します。選択肢は全部で4つありますので、それぞれの特徴をみていくことにします。

・中心
寸法線の中央に寸法値を配置します。当然寸法線と寸法値は重なってしまうので、この設定にすると寸法線が一部カットされた状態で表示されます。

・上
水平な寸法線ならば上側、垂直なら左側に寸法値を配置します。寸法線と寸法値との離れは「寸法線からのオフセット」の項目で設定することができます。

・外側
水平な寸法で考えると、指定した2点から寸法線を上にした場合、寸法値は上に配置されます。逆に、指定した2点から寸法線を下にした場合、寸法値は下に配置されます。

・JIS
JIS規格(日本工業規格)にそった寸法値の配置になります。ってよく分かりませんね。
寸法値は、寸法線の上にのせるのが見映えも良くてお勧めです。従って、ここでは「上」に設定しておくのが良いでしょう。

●水平方向
寸法線にたいして水平方向の位置を設定します。選択肢は5つあるのですが、あまり活用しない項目がほとんどですので、説明するかどうか迷うところです。

・中心
寸法線の中央に寸法値を配置します。これが最もオーソドックスな設定でしょう。

・寸法補助線-1
この設定では、1本目の寸法補助線よりに寸法値が配置されます。一応どの程度離すかの設定はできるのですが、あまり意味がないのでやめておきましょう。

・寸法補助線-2
同様に、2本目の寸法補助線よりに寸法値が配置されます。

・寸法補助線上-1
1本目の寸法補助線にそって寸法値が配置されます。試しにやってみて頂ければ分かりますが、「いつ使うの?」と思うような設定です。

・寸法補助線上-2
2本目の寸法補助線にそって寸法値が配置されます。

ここでわざわざ特殊な設定にする必要はありませんので、とりあえず「中心」に設定をしておけば間違いはありません。それ以外の設定は、少なくとも私は使ったことがないです。

●寸法線からのオフセット
ここでは寸法線と寸法値の離れを設定できます。単位はmmです。

これは色々と試してみて、自分の好みにあった数値を決めて頂きたいと思います。自分の目で見て「見やすい」とか「見にくい」とかの感覚を持つことも大切ですよ。

参考までに、私は0.4に設定しています。これは自分でも思いますが、少々寸法線に近い設定になっています。離れすぎているのは私の好みに合わないんですね。

次回は寸法値の位置あわせについてお話をします。この設定と合わせて、ようやく寸法値の配置に関する設定は完了だと思いますので、あとすこし頑張りましょう。